WISC-IV検査を知るー処理速度 (PSI) について

WISC-IV (ウィスク4) の各指標について4回に分けてお伝えしていますが、いよいよ今回が最後の「処理速度指標 (PSI)」についてお話します。

言語理解指標(VCI) はこちら

知覚推理指標(PRI) はこちら

ワーキングメモリー指標(WMI) はこちら

 

「処理速度」とは作業スピードのこと!

この検査では、単純な視覚情報を迅速かつ正確に処理できるか? をみていきます。

たとえば、こんなことありませんか?

黒板の文字が消されてしまう前にノートに書き写せなかったり、
授業時間内に課題を終えられなかったり、
テストを最後まで回答することができなかったり。。。

「処理速度」に難しさのあるお子さんは、「マイペース」とか「サボり」などと言われてしまうことがあり、そのことで、内心傷ついたり、焦ったり、あるいはやる気を失せてしまう、なんていうこともあるかもしれません。

「処理速度」では、どんな検査をするの?

「処理速度」の検査には、基本の課題が2つと、代替えが1つの計3つの課題があります。

指示された通りの記号を書き写したり、いくつか並べられた記号の中に、同じ記号が有るか無いかを答えてもらう、というのが基本の検査になります。

代替えの課題は、基本の検査の実施が難しかったり、もう少し追加情報が欲しい場合に実施します。

こちらは、色付きの絵がたくさん描かれていて、その中から指定のものにだけに斜線を引いていってもらうというものです。

「処理速度」が低い場合、どんなことが要因として考えられる?

「処理速度」が低い場合は、どんなことが要因として考えられるのでしょうか。

〇姿勢保持の難しさ

姿勢を保つこと自体に疲れてしまうお子さんも、最近は増えてきています。

しっかりと、そして楽に姿勢を保てるからこそ、勉強やスポーツなど、その先の活動に力を注ぐことができます。

〇目のコントロールの難しさ

姿勢保持とも関連がありますが、目のコントロールが難しいと、素早く見たいところに視点を移動させることが難しいということがあります。

〇目と手の協応の難しさ

姿勢保持や触覚過敏とも関係がありますが、視覚から得た情報を、「書字」として表出することが難しいという場合があります。

これは、「手先の不器用さ」と言い換えられることができるかもしれません。

〇視覚記憶の弱さ

見本を見ながら1問ずつ回答していくよりも、見本を記憶して回答していった方がスピードアップにつながることは、想像しやすいかと思います。

〇判断力の弱さ

記号などの特徴を素早く捉え、見比べることが苦手。

 

上記の他に、緊張していたり、体調がすぐれなかったり、また、検査後半で疲れが出てしまい、集中力が途切れてしまうということもあるかもしれません。

あるいは、「正確さ」「丁寧さ」を大切にするため、スピードが伴わないということもあるでしょう。

なので、検査結果の数値だけではなく、学校やご家庭でのご様子、お子さまの性格なども考慮しながら、理解や支援に繋げていくことが大切です。

処理速度 (PSI)が低い子どもへの支援の仕方

どのお子さんも、わざと「間違えよう!」「遅くやろう!」とは考えていないでしょう。

「量」は多くなくても「質」が高いかもしれません。

「昨日」より「今日」、ミスが少なくなっているかもしれません。

結果には現れていないかもしれませんが、「もっと早く!もっと正確に!!」と一生懸命取り組んでいるかもしれません。

検査を通して、そんな子どもたちの頑張りに気づき、一人一人に必要なアプローチや支援を考えていければと思っています。

「合理的配慮」をご存じですか?

合理的配慮 (ごうりてきはいりょ) とは、障害者から何らかの助けを求める意思の表明があった場合、過度な負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要な便宜のことである。

障害者権利条約第2条に定義がある「合理的配慮」とは、障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものである。<Wikipediaより>

文部科学省のこちらのページに、「合理的配慮の例」が紹介されていますので、よかったらご参考ください。

ちなみに高校や大学入試でこの合理的配慮を受けたい場合、その前の段階(中学や高校)で同様の配慮を受けていたかどうかがポイントになるそうです。

 

4回に渡ってお伝えしてきましたWISC検査について、何かお役に立てる情報がございましたら幸いです。

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