共依存の正体とは?

まくママで皆様をサポートさせていただき、最近よく受けるご相談があります。

・やる気がない
・気力がない
・頑張れない
・何度言っても治らない
・すぐにサボる(ズルをする)
・決められない
・母子分離が難しい
・自分の将来の事が想像できない

親御さんからすれば自分の人生の事なのに、どうして頑張らないのか・・と心配で不安になりますよね。
そして、このどれかはどんなお子さんでも「あるある」の事かもしれません。

数多くの親子をサポートさせていただきながら気づいた事は、上記の様子が多いお子様のご家族の特徴として

●指示・命令・アドバイスが多い
●お子様の行動が気になり、言葉かけが多い
●目標を親御さんが誘導していく
●困った時は、親御さんが解決のサポートをする/どうするか考える

まくママは発達の問題を持ったお子様が多く来られます。
当然、お子様の事を案じ、本人が失敗やミスしないように、サポートという形でアドバイスが多くなる事は当たり前だと思います。

ただ親子間で、上記のあり方が当たり前になると、冒頭にある

『自分の人生をどこか他人事のように見ている気力のない子』

になりやすいと感じ、そのご相談も増えているように思います。

お子さんの人生の操縦かんを握っていませんか?

アドバイスをもらいがちなお子様は、ご自身の人生の操縦かんを自分では持っていません。

自分ではなく他人がコントロールしている。

つまり『自分の人生なのに、自分が決めていない』ので、自分の人生という飛行が、どこか自動操縦のような感じで、真剣に向き合わなくても平気になります。

これが、冒頭にある「やる気のなさ」「気力のなさ」「将来の事が想像できない」「サボる」に繋がります。

そして、その操縦をしてくれている人(親御さんが多いです)との間に、【共依存】が生まれます。

自分の人生なのに、他人が代わりに考え・決め、操縦してもらっているため、その人に依存

【一体】となっている感覚になってしまいます。

私はこれを【共依存】と考えます。

【共依存】と聞けば、お互いに依存しあう関係という意味でとらえる方が多いかと思いますが、そのように見える関係でなくても

私は上記、本人が人生の操縦をしていない事で

・決めてくれる人に頼る
・指示されるまで動かない・考えない

というものも同じように感じています。

これが起こると「何度言っても治らない」「いつも同じ事で注意を受ける」という事が起こります。
なぜなら、相手と自分は【ひとつ】という無意識の感覚があるので、

『自分が良ければそれでいい』一体化した人が困るとは想像できないのです。

決してお子さんが思いやりがないわけでなく、呼吸法の考え方で言えば

親子が一つのフィールドの中に入ってしまっている状態

共依存の相手と【境界線】がないので、自分の人生と相手の人生が、ごちゃ混ぜになっていて、この感覚が強くなると

「側に居てくれないと安心できない」【母子分離不安】が強くなりやすくなります。

子どもに、お母さんの操縦かんを持たせてませんか?

上記は、お子さんへの言葉かけが多いパターンでご紹介しましたが、実は逆パターンもあります。

それは、お子さんが親御さんの操縦かんをコントロールできる場合です。

・癇癪がある
・気分屋
・体調を崩しがち
・精神的に不安定

・不登校

こういう事があると、気分を害さないように、親御さんが相手に合わせる事が増えます。
お子さんのニーズに答える事が増えますよね。

親御さんが自分の人生を大切にする事を後回しにして、子供がお母さんの行動の決定権を持つ・・・
これもお子さんがお母さんの操縦をかんをコントロールできるので、同じ【共依存】【母子分離不安】を生みやすくなります。

精神的に不安定だったり、今辛いお子さんの側にいる事はとても大切な事です。
ただ、お母さんが自己犠牲まっしぐらで、お子さんに寄り添う事が当たり前にならないよう、バランスを意識することは、それと同じくらい、大切だと思います。

これらは、子供との間だけに起こるわけでなく、ご家庭によっては、パパとママの関係でも見える事もあります。

そして、この二つのパターンを少しだけやっかいにしてしまうのは、状況によって

決してお互い悪い関係だとは感じていない事もよくある事です。

お子さんにしてみれば、むしろ

「お母さんと私は仲がいい。」
「お母さんの言う通りにしていたら間違いはない。私のお母さんはすごい!」

お母さんにしても

「うちの子は何でも相談してくれる」
「子供の事は何でも分かっている」

という風に感じていることかもしれません。

仲が良い事は、とても素敵な事だと思います✨

ただ、もしかしてその関係の中に、上記の【共依存】が潜んでいないか、少し俯瞰して見つめてみる事は大切だと感じています。

「あなたはどうしたいの?」

上記の【仲良し共依存】を見つけるのにも、また【自立】を促す上でもおススメの言葉があります。

それは・・何か悩みを聞いたり、アドバイスをしたくなった時
親御さんの考えを伝える前に、まず、聞いてみて欲しいのです。

「あなたは、どうしたいの?」

この言葉をかけると

「分からない」
「面倒くさい」
「どうでもいい」
「お母さんが決めて」

という言葉が返ってくるかもしれません。(これは、操縦かんを握っていたサインかも?)

でも、いろいろな悩みを聞きながら、相談を受けながら、
「あなたは、どうしたいの?」という言葉をかけ続けて欲しいのです。

そう言葉をもらう事で、起こったアクシデントに向けていた意識が、ふっと自分に戻ります。

自分の心の声に耳を傾けるきっかけになります。

こういった日頃の言葉かけが、お子様の【決断力】を高め、【自立】に導く大切な歩みだと感じています。

依存は成長の過程

私は人が成長するうえで、「依存」は大切だと思っています。
決して「依存」否定派ではありません(^_-)

赤ちゃんが生まれて、全てをお母さんに「依存」して、甘えて、人を信頼することを覚え、成長するように

「依存」は成長のプロセスとしてなくてはならないものです。
ただ、その先に勇気をもって失敗するかもしれない事を見守る事も大切だと思うのです。

日本人は世界で一番、ミスや失敗を恐れる国民性があると言われます。
これは、「人様に迷惑をかけない」という道徳心や「しつけ」などの文化がそうさせてしまっている所もありますが

「ミスしたくない」「失敗したくない」という大人の思いの強さが、いつの間にか、お子さんの言葉かけを増やす事に繋がっているのかもしれません。

上記の【共依存】の事をお話しすると、よく言われるのは

『我が家はどっちもやってますw』

逆にどちらかだけ・・・というのも少ないのかもしれませんね。

それぞれが人生の操縦かんを持つ【自立】

もしかして、我が家は、親子のフィールドが【一体化】してるかもしれない?

と気づかれた方は・・少しずつでも構いませんので、勇気をもって、お子さんが自分の人生を操縦するのを見守って欲しいのです。

私は、起きる時間・宿題をするかしないか・ゲーム・学校行くか行かないか、そういう事も可能であれば

「一度あなたが決めていいよ。見守るよ。」

という姿勢になる事をお勧めすることが多いです。

操縦かんを自分で動かして、右に傾いたり、落ちたりする事を自分自身で体験して、飛行機の乗り方を覚えていく事は本当に大切だと感じるからです。

決して、「見放す」訳でも、「見捨てる」訳でも、「諦める」訳でもありません!
愛と勇気をもって、【見守る】のです。

マ:「明日朝から、自分で起きてみよっか」
子:「起きれるか~不安!じゃ、7時まで起きてなかったら声かけて」
マ:「分かった。7時まで起きてなかったら声かけるね!

上記のように、本人が助けを求めてきたら、できる範囲で、いくらでも助けていいのです。
本人が考えた上で助けて欲しいと言われたら、サポートするのは何の問題もありません。

そして、朝、7時まで寝ていて、声をかけても、かけても起きずにいるなら
マ:「ママ起こしたからね~。」と言って 見守る・・
遅刻する可能性もありますが、見守る・・

朝起きないで、遅刻する経験、結果、恥ずかしくてお休みをするかもしれませんが、その経験を本人がする。

その時に、慌てて感情的になって
「ほら!言ったでしょ!」
「あなたは、口だけでできないんだから」

などと、ジャッジをしないことは、見守るという意味で気をつけたいですね!

そして・・
子:「間に合わない送って!」
と言われて、送ってあげたいお気持ちがあるのであれば、送ってあげればいいし
マ:「ママも予定があるから無理なの。行ってくるね!」と出かけたっていいのです。

そういった経験を重ね、自分で操縦のやり方を覚え、自分の人生を自分が決めて生きる・自分の人生の乗り方に自信がつくこと【自立】だと私は考えます。

同じ意味で、合わせすぎているお母さんにも同じように「ママの人生を楽しんでくださいね💛」と、繰り返しお伝えします。

子どものためにやってあげたい事を楽しんでやるのは構いませんが、そのせいで疲れたり、イライラしたりするのであれば、それは【自己犠牲】とも言えます。

「ここまでは、やってあげられるけど、午後はママがやりたい事があるからごめんね。」
「ママも、お休みしたいんだ。」
「疲れちゃったから晩御飯、楽しちゃお♪」

そして、ママのやりたい事の為にお子さまが我慢してくれたら、その事にいっぱい感謝をする!

「ママを行かせてくれてありがとう💛おかげで、久しぶりのお友達に会えて楽しかったよ。」
「ママに時間をくれたから、やりたい事ができて、すごく助かったよ。ありがとう!」

お子さまはこの言葉を聞きながら、お母さんには、お母さんの大切な人生がある事

そして大好きなお母さんの役に立てる喜びを知り、それぞれの人生が別々の飛行機である事を感じながら【自立】していくのだと思います。

いつでもご相談ください♪

多くの事を書きましたが、あくまでこれは、1つの考え方です。

日々多くのご家族に向き合いながら、本当に、それぞれのご家庭、ご事情、お子様の状況などもあり、こういったことのバランスを取り方を考えるのは難しいですよね。

そんな方々のために、私たちのような支援者がいます。

「我が家の場合はどうしたら・・・」
「これって共依存になりますか?」

そのご家庭に合わせて、一緒に考え、サポートする。

だから、一時的にどうぞ「依存」してくださって構いません。
私たちは、ママたちが、自分の人生も、子育ても自分で操縦かんを握って、大空に羽ばたく事を応援したくて活動しています♪

今まで、自分の飛行機の乗り方に気づき、親子で【自立】を楽しまれるご家族をたくさん見てきました✨

いつからでも、人は変わります!どうぞ、お気軽にご相談くださいね♪

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